久々に綴ります。
今回はデザートのことを少し。
今年もクレープシュゼットが始まっています。
前店舗での最後の季節デザートがクレープシュゼットでした。
もう一年が経ってしまったんだなあという思いと
またこのデザートが作れるというありがたさを同時に感じています。
レストランデザートの代表格ともいうべきクレープシュゼットは
本来、お客さんの目の前でクレープとソースを温め、
その場でフランベ(リキュールなどのお酒をふりかけ、火をつけてアルコールを飛ばすこと)して
提供するデザートです。
できたての、いい状態のものをその場で食べていただくということは、
私がデザートを作る上で一番重要視していることです。
実際、お客さんの目の前で火を使うのは危ないし、そこまでの余裕もないのでできませんが、
できるだけ近い状態になるよう、厨房でフランベして、すばやく盛り付け、温かい状態でお出ししています。
せっかく店内でデザートを食べてもらうなら、店内でしか食べられないものを作りたいと思っています。
なので、溶けやすいアイスやグラニテをのせたり、ムースやゼリーでも崩れやすいものを敢えて選んでいます。
(うちの店で、ケーキの類がないのはその理由もあります)
特にクレープシュゼットは、温かいと冷たいを同時に味わえる贅沢なデザート。
みかんがたくさんとれる三重という土地柄も、このデザートを作るには大事な要素です。
あっという間になくなってしまうけど、持ち帰りできる焼菓子やケーキとはまた違う魅力があると思うのです。
ブログ用に写真を撮ったら、前の店よりもしっくりなじんでいるような気がしました。
いづれは定番にしたいデザートです。